デイサービス まび 復興への道

平成30年7月7日

平成30年7月6日
その日はずっと雨が強かった。
深夜12時ごろ、仕事を終えて帰宅。
帰宅し、しばらくすると特別警報のアラームが。
家族と慌てて、家財道具を2階へ避難。
家族固まって状況を見守る。
高梁川が決壊しそう。小田川が氾濫。
職員の安否が気になり、連絡を取り合いながら一夜を過ごす。

夜が明け、真備の状況を聞いて愕然としました。
みんな無事であってほしい。という思いと共に
真備の支店は水没している可能性が高い事を知り
会社のこれからを考え、目の前が真っ暗になりました。
何から手をつけていいのか・・・。
土曜日はとにかく電話連絡。
これから始まるであろう、作業の準備。
そして様子を見守る事しかできませんでした。
土曜日に続き、日曜日も本社も臨時休業とし、
会社で会議を行う予定。
朝、少しでも状況を確認したくて
玉島の服部方面

 


いつもの道路が途中から水没。
そこから先、見渡す限り水没。

迂回して、真備町二万方面から川辺の土手

 

見渡す限り水没。
一人で呆然と眺め
どれだけの人が被害にあったのか考えると
自分だけあきらめるわけにはいかない

その日会社の会議で決めた事
まずは利用者の支援。
次に職員への支援。

明日からどうしようという不安。
何をどうしていいかわからない被災者の方へ
少しでも安心してもらえ、支えている仲間がいる事。
一人じゃないって事をわかってもらえるように
少しでも早く、会社の支援を伝えたかった。

夕方、総社の奥から迂回すると
箭田へ近づけるという情報をもらい
渋滞の中、会社へ。
当時は完全に水没していたはずの建物が
ずいぶん水が引いたようで姿を現していました。

 

 

 

 

 

 

完全に水が引くだろう月曜日から始める事を決め
再オープンに向けて動き出しました。

亡くなられた方々、被災された方々に心からお悔やみ申し上げます。
一日も早く癒されいつもの日常に戻れる事を心から願っています。

当時のブログより(一部修正)

 


7月9日

 

デイサービスまびの中はどこから手をつけていいかわからない状態。

集まって下さったボランティアの方々と一緒に物を出します。

ほとんどが泥にまみれ、捨てるしかない・・・。

 






 

ごみの山がどんどん大きくなります。

どこもかしこも、道端、空き地、ごみの山。




カーペットをうがして、水洗いをします。

天井も断熱材が水を吸って、石膏ボードが落ちてきて危ないので取り除きます。

何をどこまですればいいのかわかってない中で、手探りです。

思い出の品も、写真も、どんどん捨てていきます。心が痛いです。


7月11日

会社内でもボランティア受付を開始。

フェイスブック等を活用して幅広く受け付けをしました。

なにぶん、私達も手探りでわからない事もあったのですが、とにかく人が必要だと感じて慌てて募集をしました。

少しずつ、アドバイスを頂きながら形にしていきました。

 

 

たくさんのボランティアの方々と、被災した利用者の方の家や職員の家、その周りの地域の家へ片づけ連日行きました。

水を吸った、畳や、布団。崩れた土壁。暑さも厳しく男でもきついなって環境や仕事。女性も頑張りました。

本当に、一人の力は小さい。けれど、人の力がありがたいって思いました。感謝。



この活動が、8月の15日あたり。お盆前後まで続きました。


支援物資

たくさんの支援物資が届きました。

本当にありがとうございました。

ボランティア活動時の飲料水、タオル、マスク、土嚢袋などなど。

再開時に必要な、牛乳パックから座布団、介護ベッド等様々な物品。ありがとうございました。



職員への対応

少しずつ職員の被災状況もわかってきました。

まず、被災職員はすぐには職場復帰できる状況でもない事と被害が甚大と言う事で

3カ月間の給与保障と義援金として一時金を拡充する事を決定しました。

 



うちの規模にとって10人を超える人数は非常に大変でした。

ただ、被災した職員は、本当に辛かったと思います。

会社としては出来るだけ支援してあげたい気持ちを形にしました。

 

また、お盆過ぎ、少し落ち着いた時に、被災した職員を対象に

リフレッシュと情報交換を目的としたビアガーデンの集いを行いました

 




8月20日

10月1日にデイサービスまびを再開すると決めました。

業者の方も頑張って下さったようです。

準備等にもボランティアの方々の協力ありがとうございました。

被災した利用者の方、職員等の復帰、真備町の復興がもっと進まないと

私達、デイサービスまびも本当の再開とはいかないのですが

一日でも早い再開を目指し、どこよりも早い再開の予定となった事は

たくさんの方のご協力あっての事。

本当にありがとうございました。



9月

今、再開に向けて準備に大忙し。ボランティアの方々と、窓の掃除風景。ずいぶんきれいになりました。

 






内装もずいぶん進みました。

再開に向けてもう少し。



営業再開へ


多くの方のご支援を頂き、9月18日から再開。(本営業は10月1日から)

きれいになった建物を見ると、本当に悪い夢を見ていたよう。

同地で営業再開を本格的に始めたのは被災した介護施設の中で初めての事だとか。

これもたくさんの方のご協力会っての事。心から感謝しております。

近隣はまだまだ復興の途中。私達に出来る事を考えて行動します。






入浴ボランティア開始

何ができるか?何が喜ばれるかみんなで考え、被災した職員からも意見を聞き、夜間、お風呂を解放する事に。

近隣の方々は現在2階で生活されています。1階は被災した為、台所、お風呂が使えません。

遠くまでお風呂に入りに行かないといけないらしく、被災地のど真ん中で真っ先に再開した私達に出来る事だと考えました。



10月1日 本営業再開


たくさんの人にお世話になりました。おかげさまで以前のように再開が始まりました。

多くの利用者の方も、職員も被災しました。でも・・・

人生まだまだこれから。みんなが笑顔になれる場所。

まだまだ、みなし住宅や仮設住宅に住まれている方がほとんど。

本当の復興にはまだまだ時間がかかる。だからこそ、笑顔を忘れないようにしたいですね。

 



再開のお礼 顔晴る心と 願晴る気持ちを ありがとう。

たくさんの方に感謝をこめて。雨に負けないように傘をお礼にさせて頂きました。


                          

                           デイサービスまび再開にあたり

7月6日から続いた豪雨により奇しくも七夕の日、竹の町で有名な真備町が豪雨災害に見舞われました。箭田地区にあるデイサービスまびも例外ではなく屋根まで完全に水没しました。多くの利用者の方々も被害に会い、職員も10人を超す全壊被害となりました。
全ての人が経験した事のない被害に何をどうして良いのかわからない状態だったのだろうと思います。デイサービスまびの再開も、会社がどうなるのかもわからない状況でした。
 何からどうすればよいかわからない中で、ある方に言われた一言。
「利用者の方や、職員、地域にとっても一番の復興は一日も早いデイサービスの再開です」
この言葉に、デイサービスまびの時間が動き出した気がします。
デイサービスまびの再開にとって、被災した利用者の応援や職員の支援が会社にとってやらなければならない事でした。
ただ、全体で70人程度の会社です。10人以上が被災し職員不足の状況で皆が疲れていました。助けてほしい人がたくさんいるのに、圧倒的に人が足りない。物資も足りない。私達の会社はずいぶん追い込まれた状況にありました。
そういう時に、皆さま方は様々な形で支援してくださいました。
SNSや友人関係等から集まって下さった多くのボランティアの方々。
暑い中、大変だったと思います。ありがとうございました。
いろんなネットワークから、たくさんの物資を届けて下さったボランティアの方々。
本当に助かりました。大切に使わせて頂きました。
励ましの言葉をかけて下さった全ての皆さまへ
泣きたくなる気持ちを前に進む力に変えてくれました。本当に心より感謝しています。

おかげさまで9月18日に再開ができました。
多くの方に支えられ、デイサービスまびは再度、動き出す事が出来ます。
真備の町の復興と共に、たくさんの人と支えあい、前を向いて歩んでいきます。
この大きな災害の経験を忘れず、皆さま方に助けて頂いた事を忘れず、
地域に貢献できるよう頑張っていきます。

皆様方にささやかなお礼として、折りたたみ傘を用意しました。
もう、雨には負けないようにと願いを込めております。
これからは皆様方にとっても毎年素敵な七夕になりますように。


                                                    有限会社 ケア・ワン
                                                    代表取締役 本谷博英


福島からフラーガール

福島県から、あの映画「フラガール」のモデルになったフラガールの方々が

絆キャラバンとして来てくれました。

元気もらいました。ありがとうございます。